窓が雨に濡れている

■2016/7/1の日記

「誰もいないはずの家に電話をかけたら、
誰かが受話器を取ったんです。
だから急いで家の見回りをしてください」

満員電車の中で中年の女性が必死に、
携帯電話の向こうにいる相手に訴えかける。

彼女はなぜ誰もいない家に電話をかけたのだろう?
誰もいない家で誰が電話に出たのだろう?

梅雨時の始業時間は水を吸った綿のように重い。