■お話木切れで作った小さな帆船、沈まぬように掌に納め、池のほとり、そっと水面に浮かべ、船尾を先へと押してやる。音も無く岸辺から、船首が水を掻きわける。やがてゆっくりと、水際から僅かに離れ、帆は静かに眠りに就く。船体が立てた引き波が、雲ひとつ…
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